幼児用、子供用のテーブルや椅子を選ぶ際には、その高さと安全性に注意しなければなりません。椅子やテーブルの高さが適していないと、身体に負担がかかり姿勢が悪くなるだけでなく視力の悪化、肩こりや疲労感などにもつながります。
この記事では、幼児用のテーブル、椅子のおすすめの選び方と考慮するべきポイントについてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
幼児の姿勢と椅子の高さの関係
高さの合わないテーブルや椅子を使うと、身体に負担がかかり姿勢が悪くなるだけでなく様々なデメリットを引き起こしかねません。幼児用の椅子を選ぶ際には、子供の成長のためにも最適な高さのものを見つけることが大切です。
合わない椅子を使っていることのデメリット
子供の高さに合っていない椅子を使用すると、身体に大きな負担がかかり姿勢や視力の悪化だけでなく、骨格のゆがみ、集中力の低下、消化不良、肩こりや疲労感にもつながってきます。また、足が床につかなかったり座る位置が安定しなかったりすると、バランスを崩して怪我にもつながりかねません。
特に学習用の椅子は勉強のため長時間座ることが考えられます。子供のうちから血行不良による肩こりや疲労感を引き起こさないため、また集中して勉強ができるようにするためにも最適な高さのものを選ぶよう注意してください。
幼児の身長と椅子・テーブルの高さ
子供は数ヶ月で身長が大きく変わります。ついこの前まで使っていた椅子の高さがもう合わないといったことも考えられるため、成長に合わせて椅子やテーブルの高さの調整が必要です。高すぎる、低すぎる椅子やテーブルは前述したように様々なデメリットにつながるので注意しましょう。テーブルや椅子の高さを調整できない場合で足裏が床についていないときには、足台を使用することも検討してみてください。
安全性について考慮するポイント
事故や怪我を未然に防ぐためには、ガラス製や陶器製など割れやすい素材や、角が鋭利なデザインを避けてテーブルや椅子を選ぶことが大切です。安定性の高い木製のものや、角が丸く加工のされているものなどを選ぶと、思わぬ事故や怪我から子供を守ることができるでしょう。
幼児用テーブルと椅子を選ぶポイント
幼児用のテーブル、椅子を選ぶ際のポイントは、子供の身長や年齢に合った椅子やテーブルの高さを知っておくことです。適切な高さの目安や、平均身長などを考慮して選んでください。
学習机とダイニングチェアの違い
学習机は子供に合わせた椅子や机の高さに調整できるため、より集中して勉強を行うことが可能です。一方、ダイニングテーブルは家族みんなで使用するため椅子の高さが一定となっている場合がほとんどです。学習机とダイニングチェアはそれぞれ勉強、食事と使用目的が異なるため、それぞれの目的に合ったシチュエーションで使用するのが良いでしょう。
また、学習机用の椅子を選ぶ際には、座面だけでなく背もたれや足置きの高さも変えられるものがおすすめです。足置きに足裏をしっかりとくっつけて正しい姿勢で学習することで、より集中力を保つことが可能です。座面のクッション性が高いと沈み込みによって正しい姿勢を保てない場合もあるため、適度な硬さの座面のものを選びましょう。逆に硬すぎる場合はクッションを置くなどして調節してください。
適切な高さの目安
幼児用・子供用の椅子やテーブルの適切な高さの目安としておすすめなのが、経済産業省が定めた新JIS規格です。小中学校、高校での机や椅子の使用実態をもとにJIS(日本工業規格)のアップデートされた改訂版で、身長ごとに座面の高さ、机面の高さの目安を確認できます。
安全基準に適合した商品を選ぶ
新JIS規格は安全面での基準にもなります。年齢別の平均身長なども確認して、子供が椅子から転落する、すり抜けてしまう、テーブルに頭をぶつけるなどの事故がないように子供の身長、年齢、発達に合ったサイズの椅子やテーブルを選びましょう。
また、凝った装飾などのデザイン性の高いテーブルや椅子は安全面が疎かになっている場合も考えられます。デザインばかりに気を取られず使用用途と安全面をよく考慮して選ぶようにしてください。
幼児用椅子を選ぼう
幼児用椅子には高さの調節機能や安全のためのベルトなど、たくさんの機能があります。実際に子供を座らせて椅子を選ぶ際には使用するシチュエーションを考慮しつつ以下のことに注意してください。
子どもに合わせて調整可能な高さ調整機能
幼児用・子供用テーブルと椅子は、子供の身長に合わせて高さ調節ができる機能がついているものがおすすめです。様々な年齢のお子様が利用する施設や店舗であれば、高さ調整機能があればどんな身長、年齢の子供にも対応できるため、安全面においても安心して使用できます。高さ調節が難しい場合は足置きや足台などを用意することで調整機能の代わりにすることも可能です。
また、子供の成長に合わせてその都度購入し直すことはお金も労力もかかるため、そういった面でも調整機能が付いているものがおすすめです。
子どもが実際に座って試す3つのチェックポイント
子供が実際に幼児用椅子に座って高さを試す際には、姿勢や視力の悪化や思わぬ怪我につながらないよう、いくつかチェックするべきポイントがあります。
椅子に座ったとき足がぶらぶらと浮かずに足裏全体が床につく状態が最適な高さとなるため、足先しかつかない場合は高さの低い椅子に変えましょう。椅子に座って机に手を置いた状態で膝・腰・腕の3つの角度がいずれも90度になっているかも重要です。机の天板と足の間に余裕があり、太ももが自由に動かせるかどうかも確認してください。
また、背骨がS字カーブを描いている状態が姿勢の良さを保つポイントです。椅子に座って身体を左右に揺らしたときに座面に一番接触している骨を坐骨と言い、この坐骨がしっかり座面に当たっている状態が骨盤が立っている最も自然な姿勢になります。正しい椅子の座り方を理解して椅子選びに役立ててください。
食事時に使う場合の注意点
幼児用椅子を食事時に使う場合、食事がしやすいようにテーブルと椅子の高さをしっかり合わせる必要があります。ダイニングテーブル用に椅子を選ぶのであれば、子供を高い位置に座らせるため、ベルトの有無や椅子とテーブルとの距離、子供が抜け出してしまう隙間がないか確認しなければなりません。
また、適切な高さのテーブルと椅子に座って正しい姿勢で食事をすることで、しっかりと噛むことができて食事への集中力も高まります。ハイチェアに座らせて食事をする場合は、足置き付きの椅子を選ぶことで踏ん張りがきき、正しい姿勢をキープすることが可能です。
幼児用・子供用テーブルと椅子の選び方と姿勢の関係についてまとめ
幼児用・子供用のテーブル、椅子を選ぶ際には、子供の成長に合わせた高さのものを選ぶことが大切です。高さの合っていないテーブルや椅子は子供の身体に負担がかかり姿勢や視力の悪化といったデメリットを引き起こすだけでなく、怪我や事故にもつながりかねません。
実際に座って高さを確かめたり、高さの目安、平均身長などを参考にしながら最適なものを選んでみてはいかがでしょうか。