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デスクワークを中心とした現代の働き方では、長時間椅子に座って作業を続ける時間が増えています。しかし、何気なく座っている姿勢が、実は身体に大きな負担をかけている可能性があります。正しい座り方を身につければ、腰痛や肩こりなどの不調を予防し、快適に仕事を続けられます。
椅子の座り方を見直すべき理由とは?
長時間のデスクワークでは、座り方が身体の状態を大きく左右します。悪い姿勢のまま作業を続けると、腰痛や肩こりといった不調が現れやすくなります。座り方を見直す理由を理解して、姿勢改善への第一歩を踏み出しましょう。
座り方ひとつで変わる体への負担
椅子に座っている姿勢は、立っているときと比べて腰への負担が約1.4倍になります。座った状態では足全体で体重を支えられないため、背中の筋肉や背骨を中心に上半身を支えなければなりません。正しい姿勢を保つと腰から背中、頭にかけて重心が安定し、お腹周りの筋力を鍛えられるので腰にかかる負荷を分散できます。座り方を見直すだけで、身体への負担は大きく変わります。
悪い座り方が引き起こす不調とは
長時間悪い姿勢で座り続けると、腰痛や肩こりだけでなく、眼精疲労や頭痛、血行不良によるむくみなどさまざまな症状が現れます。背中が丸まった姿勢では筋肉の緊張が続き、血液の循環が悪くなります。また、顎や顔が前に出ている状態では首まわりや肩の筋肉に負担がかかり、肩こりが生じやすくなります。さらに、座り方の悪さは骨盤のゆがみを引き起こし、体型が崩れる原因にもなります。
日常の癖が姿勢に与える影響
無意識のうちに取っている座り方の癖が、姿勢を悪化させる原因になります。椅子に浅く腰掛ける、脚を組む、前かがみになるといった習慣は、骨盤の位置を不安定にします。また、パソコン作業に集中しているときには、画面をのぞき込むように顔を前に突き出してしまいがちです。長年の癖によって筋肉のバランスが崩れると、正しい姿勢を保つのが難しくなり、さらに不調が悪化する悪循環に陥ります。
デスクワークが長時間化する現代の課題
在宅ワークの普及により、自宅で長時間デスクワークをする機会が増えました。オフィスと異なり、自宅の作業環境は必ずしも長時間作業に適していない場合があります。ダイニングチェアや床に座って作業をする人も多く、身体に合わない環境で作業を続けると、腰痛や肩こりのリスクが高まります。現代の働き方だからこそ、正しい座り方と適切な環境づくりが重要になっています。
悪い座り方の特徴とリスクを理解しよう
身体に負担をかける座り方には、いくつかの共通した特徴があります。自分の座り方を振り返りながら、どのような問題があるのか確認してみましょう。悪い座り方のリスクを理解すれば、改善への意識が高まります。
猫背や前かがみになる姿勢の問題点
背中が丸まる猫背の姿勢では、背骨が本来持っているS字カーブが失われます。パソコンのモニターを見る時間が長く続くと、無意識に顔を画面に近づけてしまい、前かがみの姿勢になりがちです。猫背になると頭や両腕を支える肩甲骨まわりの筋肉が緊張し、血流が滞って肩こりが起こりやすくなります。また、呼吸が浅くなり、身体全体に酸素が行き届きにくくなるため、疲れやすい状態を招きます。
脚を組む・浅く座るといった悪癖の影響
脚を組む座り方は、骨盤が左右に傾き、腰回りの筋肉がねじれた状態を作り出します。傾きやねじれが続くと骨盤がゆがみ、やがて腰痛などの不調を引き起こします。また、椅子に浅く腰掛けると、背もたれに強くもたれかかる「ずっこけ座り」になりやすく、上半身が不安定になって腰に負担がかかります。浅い座り方では坐骨ではなく仙骨に体重がかかり、背骨のカーブが崩れてしまいます。
骨盤の傾きと腰痛の関係性
骨盤が後ろに倒れると、腰椎の自然な前方へのカーブが失われます。骨盤の中立位が崩れた状態では、腰の筋肉や椎間板に余分な負担がかかり、腰痛の原因となります。反対に骨盤が前に傾きすぎると、腰が反った状態になり、腰部の筋肉が過度に緊張します。どちらの場合も腰椎への負担が増し、長時間座り続けると慢性的な腰痛につながる可能性があります。
首や肩への負担を放置する危険性
デスクワーク中に頭が前に出る「頭部前方位」の姿勢が続くと、首の後ろの筋肉に過度な負荷がかかります。頭の重さは約5kg前後あり、正しい位置からずれるほど首や肩への負担は増大します。首や肩の緊張を放置すると、肩こりだけでなく緊張型頭痛や眼精疲労を引き起こします。さらに進行すると、首の自然なカーブが失われるストレートネックになる可能性もあります。
正しい座り方の基本を身につける

身体への負担を軽減する正しい座り方には、いくつかの重要なポイントがあります。一つひとつを意識して、快適な座り姿勢を身につけましょう。基本を押さえれば、長時間のデスクワークも楽になります。
骨盤を立てて背筋を伸ばす座り方
正しい座り方の基本は、骨盤を立てた状態を保つ点にあります。まず前かがみになり、お尻を椅子の一番奥まで入れて深く座ります。次にゆっくりと上体を起こし、坐骨に体重を乗せるように座ります。坐骨は椅子に座る際、最初に座面に当たる骨で、身体を揺らすと座面に接触している感覚がわかります。坐骨に均等に体重がかかるよう意識すると、骨盤が自然と立った座り方になり、背筋も伸ばしやすくなります。
ひじ・腰・ひざを90度に保つ姿勢のポイント
肘、膝、腰の角度を90度に保つと、身体への負担が軽減されます。椅子に座ったときに、肘を直角に曲げた状態で腕を机に乗せられる高さが理想的です。膝も同様に90度になるように椅子の高さを調整すれば、太ももの裏が圧迫されず血行が保たれます。腰の角度も90度を意識すると、骨盤の中立位が維持されやすくなります。各部位の角度を確認しながら、椅子や机の高さを調整しましょう。
足の裏をしっかり床につける理由
足裏全体が床にしっかりついている状態は、姿勢を安定させる重要な要素です。つま先だけでなく踵までしっかりと床につけると、体重が腰だけでなく足裏にも分散され、姿勢が良くなって腰への負担が軽くなります。足が床につかない場合は、椅子の高さを調整するか、フットレストを使用しましょう。膝裏と椅子の間には手の指が入る程度の隙間をあけると、血の巡りが保たれて足のむくみを防げます。
あごを引き、視線をまっすぐに保つコツ
頭を身体の真上に持ってくるように意識すると、首や肩への負担が軽減されます。頭の真上から糸で引っ張られるようなイメージで、あごを引いた状態をキープしましょう。顎が前に出た状態を長く続けると猫背の原因にもなります。パソコンのモニターは、あごを引いた状態で目線とモニターの角度が20〜30度になるように調整します。視線が下向きになりすぎないよう、モニターの高さにも注意が必要です。
デスクワークを快適にする椅子と環境の整え方
正しい姿勢を保つためには、身体に合った椅子を選び、デスク環境を適切に整える必要があります。作業環境を見直して、快適なデスクワーク空間を作りましょう。環境が整えば、自然と正しい姿勢を維持しやすくなります。
椅子の高さ・奥行き調整の目安
椅子の座面の高さは、床から座面までが身長の4分の1程度が理想とされています。深く座ったときに足裏全体が床につき、膝裏の角度が90度になる高さに調整しましょう。座面の奥行きは、膝裏と座面の間にこぶしが一つ入る程度の隙間があると適切です。奥行きが深すぎると姿勢が不安定になり、浅すぎると太ももが圧迫されます。高さ調整機能のある椅子を選べば、体格に合わせた微調整が可能です。
ランバーサポートのある椅子を選ぶ理由
ランバーサポートは、背骨のS字カーブによってできる背中と背もたれの隙間をなくすためのクッション機能です。腰の部分に適度なサポートがあると、骨盤が立った状態を維持しやすくなり、腰への負担が軽減されます。背もたれの高さは、肩甲骨の上まであるミドルバックかハイバックが、長時間のデスクワークには適しています。座面の素材は、メッシュやモールドウレタンなど、適度な硬さがあるものを選ぶと姿勢が安定します。
モニターやデスクの配置バランス
モニターの位置は、目の疲れや姿勢に大きく影響します。画面と顔の距離は50〜70cm程度離し、目線が自然に落ちる高さに調整しましょう。モニターが低すぎると前かがみになり、高すぎると首を反らせる姿勢になります。机の高さは、椅子の座面から天板までの距離(差尺)が身長の6分の1程度が目安です。キーボードやマウスは手元に引き寄せて配置すると、背筋を伸ばした状態をキープしやすくなります。
リラックスしながら正しい姿勢を保つ工夫
長時間正しい姿勢を保つには、無理なくリラックスできる環境が大切です。座面が硬すぎると坐骨が痛くなるため、骨盤をサポートするクッションを活用すると快適性が増します。リクライニング機能のある椅子なら、適度に背もたれの角度を変えて姿勢をリセットできます。肘掛けがあるタイプは、腕の重さを分散できるため肩への負担が軽減されます。自分の身体に合った補助アイテムを組み合わせて、快適な環境を整えましょう。
姿勢を維持するために日常で気をつけたいこと

正しい座り方を身につけても、長時間同じ姿勢を続けると身体は疲労します。日常の中で姿勢を意識し、こまめにリフレッシュする習慣が大切です。簡単な工夫で、不調を予防しながら快適に作業を続けられます。
長時間の固定姿勢を避けるべき理由
人の身体は30分以上「不動」の状態に耐えられる構造をしていません。同じ姿勢を続けると筋肉が緊張状態になり、血流が悪くなって疲労物質がたまります。正しい姿勢であっても、ずっと同じ姿勢でいると筋肉は緊張し続けます。長時間座ったままの状態は血栓ができるリスクも高めます。デスクワークの時間を減らすのが難しい場合でも、定期的に姿勢を変えて身体を動かす必要があります。
1時間に1回は立ち上がる習慣の効果
1〜2時間ごとに立ち上がって背伸びをしたり、首を回したりして身体をほぐすと、筋肉の緊張がリセットされます。席を立って少し歩くだけでも、下半身の血流が改善されてむくみの予防につながります。可能であれば、短時間のウォーキングや軽い運動を取り入れるとさらに効果的です。座りっぱなしの状態を避けて、こまめに身体を動かす習慣をつけると、集中力の維持にも役立ちます。
簡単にできるデスクワーク向けストレッチ
仕事の合間に座ったままできるストレッチを取り入れると、筋肉の緊張をほぐせます。肩の上げ下げは、肩を上げて少し止め、息を吐きながら力を抜いてストンと落とす動作を繰り返します。背中のストレッチは、両手を組んで前へ伸ばし、おへそをのぞきこむようにして背中を丸めます。腰を伸ばすには、腰を伸ばして身体を後ろにひねり、背もたれをつかむ動作が効果的です。30分に1回程度の頻度で行うと、疲労の蓄積を防げます。
こまめな姿勢リセットで不調を防ぐ
作業に集中していると、無意識に姿勢が崩れてしまいます。定期的に自分の姿勢をチェックして、正しい位置にリセットする習慣をつけましょう。あごを引く動作を3回繰り返すだけでも、骨盤が立って姿勢を整えられます。座り方を意識していても、徐々に前傾姿勢になったり背もたれにもたれすぎたりします。タイマーを設定して、一定時間ごとに姿勢を確認する仕組みを作ると、不調の予防につながります。
正しい座り方を習慣化するコツ
正しい座り方を身につけても、それを継続するには意識的な取り組みが必要です。日々の業務の中で姿勢を保つための工夫を取り入れましょう。習慣化すれば、意識しなくても正しい姿勢が自然と身につきます。
毎日の業務の中で姿勢を意識する方法
朝一番に椅子に座るときから、正しい座り方を意識するようにします。パソコンを起動する前に、骨盤の位置や背筋の伸び、足裏の接地を確認する習慣をつけましょう。会議やミーティングの前後も、姿勢を見直す良いタイミングです。デスクに小さなメモを貼っておくと、視界に入るたびに姿勢を確認できます。最初は意識的に行う必要がありますが、続けるうちに自然と正しい座り方が身についていきます。
座るたびにチェックすべき3つのポイント
椅子に座るたびに、骨盤が立っているか、足裏が床についているか、肩の力が抜けているかの3点を確認しましょう。骨盤を立てるには、坐骨に体重が乗っている感覚を意識します。足裏全体が床にしっかりつくと、姿勢が安定します。肩に力が入っていると感じたら、一度肩を上げてから力を抜いて下ろすと、リラックスした状態を作れます。3つのポイントを順番に確認する流れを習慣にすると、自然と正しい座り方が身につきます。
デスク環境を見直すタイミングとは
椅子や机の高さが合っていないと感じたときは、すぐに調整しましょう。腰痛や肩こりなどの不調が出始めたら、環境を見直すサインです。季節の変わり目や服装が変わるタイミングも、椅子の高さを再確認する良い機会になります。在宅ワークを始めたときや、オフィスのレイアウトが変更されたときには、環境全体を見直す必要があります。定期的にデスク環境をチェックする習慣をつけると、常に快適な状態を保てます。
姿勢改善を支えるアイテムの活用法
身体に合った椅子を用意するのが理想的ですが、すぐに買い替えが難しい場合は補助アイテムを活用しましょう。骨盤サポートクッションは、椅子の上に置くだけで骨盤を立てた状態を維持しやすくします。腰の後ろに当てるランバーサポートクッションは、背骨のS字カーブを保つのに効果的です。足が床につかない場合はフットレストを使用すると、姿勢が安定します。モニターの高さが合わないときは、パソコンスタンドで調整できます。
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まとめ
デスクワークで長時間椅子に座る機会が多い現代だからこそ、正しい座り方を身につける重要性が高まっています。骨盤を立て、足裏を床にしっかりつけ、背筋を伸ばした姿勢を意識するだけで、腰痛や肩こりといった不調を予防できます。椅子や机の高さを調整し、定期的に身体を動かす習慣を取り入れれば、より快適に作業を続けられます。正しい座り方を習慣化して、健康的で生産性の高いデスクワーク環境を実現しましょう。


