カフェやレストラン、オフィスで使うテーブルを選ぶときは雰囲気や使いやすさなど様々なポイントがありますが、快適さを求めるならテーブルに座ったときの高さも重要です。テーブルの高さが合わないと疲れやすいほか居心地が悪いなど、売り上げや作業効率に響くので注意しなければなりません。この記事では、テーブルに座るときのベストな高さについて解説します。用途に合った高さの目安も解説するので、ぜひ参考にしてください。

テーブルの高さが与える影響について

飲食や仕事をするのに欠かせないテーブルですが、高さが合わず、食べにくさや仕事がしにくいなど感じたことがある方も多いのではないでしょうか。用途に合った高さのテーブルを使用しないと使いにくいテーブルとなり、買い替えが必要になることもあるので注意が必要です。ここではテーブルの高さが与える影響について解説するので、テーブルに座ったときの高さの重要性を確認してください。

姿勢に与える影響

テーブルに座ったときに高さが合わないと、まず正しい姿勢で座ることができません。天板の位置が高いテーブルに座ると肩が不自然に上がった姿勢になり、無理な姿勢で食事や作業をするため、首や肩こりの原因に。一方で天板が低いテーブルに座ると前かがみの姿勢になり、腰痛になりやすいといったデメリットがあります。いずれにしても姿勢に与える影響は体への負担が大きく、長く座り続けるのは辛いでしょう。

目の疲れに与える影響

デスクワークをされている方に多い「目の疲れ」。原因は長時間のパソコン作業や姿勢の悪さなどさまざまありますが、テーブルの高さも目の疲れに影響を与える要因の一つです。パソコンのディスプレイは目よりも下が適切な位置で、目よりも高い位置にディスプレイがある状態で作業を続けると眼精疲労が酷くなり、頭痛や吐き気を引き起こすことも少なくありません。テーブルの上でパソコン作業をするときは、床から65㎝~70㎝に天板がくる高さが推奨されています。

手首や腕への負担に与える影響

高さが合わないテーブルに座ると、手首や腕で体を支えながら座っている場合があります。体を支える負荷はかなり大きく、手首や腕への負担が長期間続くと腱鞘炎を患うことも。腱鞘炎を治すには「使わない」ことが推奨されますが、デスクワークの場合は手を使わないわけにはいきません。テーブルを適切な高さにして、手首や腕で体を支えるような姿勢をなくすのが、腱鞘炎を悪化させない一つの方法です。

最適なテーブルの高さを選ぶことで改善できる健康問題

テーブルの高さが与える影響について解説してきましたが、いずれもテーブルに座ったときに高さが合わないことが原因で起こります。首や肩のこり、腰痛や目の疲れなどは最適なテーブルの高さを選ぶことで改善できる健康問題です。使っているテーブルの高さが原因で体に様々な不調を感じている方は、テーブルの高さが適切か確認してください。

テーブルに座るときの高さ

テーブルは様々なタイプがあり、座るときの高さもタイプによってベストな高さが異なります。テーブルに使われる主なタイプは、ダイニングテーブル・ローテーブル・スタンディングデスクの3種類。それぞれの座るときの高さについて解説します。

ダイニングテーブルの場合

日本のダイニングテーブルで最も多く製造されている高さは70~72㎝で、標準の高さです。その他に子供が座りやすい高さの67㎝や、ソファダイニングにピッタリな高さの63㎝もあります。高さの差は39㎝ほどありますが、たとえ3㎝でもテーブルに座ってみると使いやすさが異なるため、用途や使う人に合った高さを選ぶのが望ましいでしょう。

ローテーブルの場合

ローテーブルの高さは、33~40㎝が標準です。ローテーブルに座る場合は、座椅子やソファなど座るものによって最適な高さが異なります。例えば、座布団やクッションを使って床に座る場合は、33~38㎝の高さのローテーブルが使いやすいです。ソファに座ってローテーブルを使いたい場合は、33~40㎝の高さが好まれます。業務用の場合はお座敷での食事でローテーブルを使用することが多いので、座るものによって適切な高さのローテーブルを選ぶと良いでしょう。

スタンディングデスクの場合

ファストフード店などで多く見かける「スタンディングデスク」。パソコン用のスタンディングデスクもあるなど、需要が高いテーブルになりつつあります。スタンディングデスクの高さは100㎝前後のタイプが多く販売されているほか、高さ調節が可能なタイプも少なくありません。スタンディングデスクの適切な高さは身長で異なりますが、目安は天板と肘が水平になる高さがベストです。使う人に合った高さのスタンディングデスクを選ぶなら、高さ調節が可能なタイプを選んでください。

テーブルの高さの目安

テーブルに座ったときの高さは用途や使う人の身長、椅子の高さによっても異なります。ベストな高さで座れるテーブルなら、快適に過ごせて作業がはかどるといったメリットも得られるでしょう。ここでは、テーブルの高さの目安とともに、高さが合わない場合の改善方法も解説するので、使っているテーブルの高さが合わないと感じている方は、ぜひ試してください。

用途

食事をするときのダイニングテーブルの高さの目安は、70~72㎝が一般的です。天板から椅子の座面までの距離が25~30㎝空いていると食べやすい高さと言われており、ファミレスなどの飲食店でも採用されているテーブルの高さとなっています。
ラウンジやスナックなどで使用するテーブルの高さは60㎝ほどが目安で、ダイニングテーブルに比べると低いです。ゆっくり過ごす空間のラウンジなどはソファにゆったりと座るスタイルなため、テーブルにあるグラスが取りやすいように高さは低めがベスト。このように、用途によってテーブルの高さの目安は異なります。

身長

テーブルの高さは、身長によっても異なります。例えば、身長が170㎝の大人と130㎝の子供とでは座高の高さが違うため、同じ高さのテーブルに座ると子供にとっては高さが合わず、食べにくいテーブルです。
身長に合ったテーブルの高さの目安は、天板と椅子の座面の距離で変わります。この距離のことを「差尺」と言い、差尺は計算で算出することが可能です。差尺の計算式は「座高÷3-2㎝」、座高は「身長×0.55」でおおよその目安が算出できます。
身長に合ったテーブルの高さを知りたい場合は、差尺を算出してみてください。

椅子の高さ

椅子の高さによってもテーブルの高さの目安は異なります。椅子とテーブルの高さが合わないと、座り心地が悪くくつろげません。椅子の高さに合ったテーブルを選ぶときは、「差尺」を目安にします。差尺も飲食店やラウンジなど業種によって異なるので、用途に合った差尺を選ぶのが重要。デスクワークで使用する場合は、椅子とテーブルの両方で高さ調節が可能なものを選ぶと便利です。

高さが合わない場合の改善方法

テーブルの高さが合わない場合の改善方法は、業者に頼むか自分でDIYするかの2通りがあります。業者に頼む方法は、購入した店舗で調整できないか問い合わせる、もしくは工務店などで調整してもらうなどです。
自分でDIYする方法はテーブルが高い場合は脚をカットする、低い場合はアジャスターを使って高さを調整します。アジャスターはホームセンターなどで買うことができるので、脚の素材を確認してから取り付けができるアジャスターを選びましょう。

テーブルに座るときのベストな高さは?まとめ

テーブルに座るときのベストな高さは、用途や身長などによっても異なります。ダイニングテーブルの高さは、一般的に70~72㎝です。テーブルに座ったときの高さが合わないと、肩こりや腰痛のほかに目の疲れなど体に悪影響を及ぼしかねません。用途に合ったテーブルの高さを把握して、快適に過ごしてみてはいかがでしょうか。

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