飲食店に設置されるテーブルや椅子は、お客様が感じる居心地のよさを大きく左右する重要な要素です。いくら見た目やデザインの良いテーブルや椅子を選んだとしても、バランスが悪かったり、座り心地が悪かったりするとリピートにつながりにくくなるでしょう。

この記事では、飲食店の成功を左右するテーブルサイズやレイアウト方法を詳しくご紹介します。

飲食店テーブルのサイズとその影響

レストラン

飲食店のテーブルには、推奨されているサイズや高さがあります。基本的には、基準の高さに合わせてテーブルや椅子を選べば問題ありません。ここでは、飲食店におすすめのテーブルのサイズや高さを解説します。

3人掛けから5人家族用ダイニングテーブルまでのサイズ

テーブルサイズは、飲食店の形態によっても必要な大きさは変動します。飲み物や軽食を提供する場合は500mm×500mmのサイズで十分ですが、ディナーを提供する場合は、最低でも600mm×700mmのサイズが必要です。

2名掛けの場合は600mm×700mm、4名掛けの場合は2名掛けのテーブルを2つつなげて利用するか、1200mm×700mmのテーブルの利用をおすすめします。

しかし、飲食店では、3名や5名などの奇数の人数で来店されるケースも少なくありません。そのようなケースを想定して、3名掛けでは1200mm×750mmの4名掛け5名掛けでは1500mm×750mmの6名掛けテーブルを用意するのがおすすめです。

テーブルの高さとその選び方

一般的な飲食店で使用されるテーブルの高さは、700mm前後です。飲食店で使用するテーブルを選ぶ際は、テーブルの高さを統一することが大切です。宴会やパーティーなど、大人数のお客様が利用する際も対応しやすくなります。高さが統一されることで、店内の見栄えもよくなるのでお客様からの第一印象も良くなるでしょう。

また、テーブルを選ぶ際は安定感のあるテーブルがおすすめです。ぐらついてしまうテーブルは、お客様にとって大きなストレスの原因となりかねません。安定感のあるテーブルを導入することで、ケガを防止するだけでなく、お客様に安心感を与えられます。

テーブルサイズと店舗のバックヤードの広さ

飲食店におけるバックヤードは、調理や食材の保管、清掃など、飲食店の運営に必要なさまざまな業務を行うスペースです。バックヤードの広さは、これらの業務を効率的に行うために重要なポイントとなります。

バックヤードの広さと設置するテーブルサイズが合わない場合、作業効率の低下をはじめ、スタッフの導線が確保できなかったり、さらには衛生上の問題が発生したりする可能性もあります。

万が一、バックヤードの広さが制限されている場合は、大型テーブルの配置は難しいと考えましょう。バックヤードの広さとテーブルサイズを調整するためには、事前に綿密なレイアウトプランを立てる必要があります。バックヤードのスペースを最大限活用して、テーブルの配置や作業エリアのバランスを維持してください。

テーブルと椅子の対応関係

カフェ

食事をするうえでテーブルと椅子は非常に重要な関係性があります。ここからは、飲食店のテーブルや椅子を選ぶ際に知っておきたいテーブルと椅子の対応関係についてご紹介します。

ダイニングテーブルと椅子のバランス

ダイニングテーブルと椅子のバランスは、快適な食事環境を整えるために重要な要素です。テーブルと椅子の高さだけでなく、座面のサイズや背もたれの傾斜などを総合的に考えて調和させることで、お客様は自然な姿勢で座って食事を楽しめます。

また、テーブルや椅子のデザインやスタイルを一致させることで、飲食店の雰囲気を一層魅力的に演出できるでしょう。

ソファテーブルと椅子の高さ

ソファテーブルとはソファと一緒に配置するローテーブルのことで、おしゃれな雰囲気や居心地のよさを演出できるアイテムです。座面のクッション性が高いソファは座り心地がよく、長時間座っていても疲れにくいため、お客様は快適な時間を過ごせるでしょう。

ソファテーブルと椅子の高さは、くつろぎながら飲食を楽しむための重要な要素です。一般的なソファテーブルの高さは500〜600mm、ソファの座面高は360〜400mmで、テーブルから座面までの高さが150〜200mmの組み合わせが最も使いやすいでしょう。

子供の椅子の高さと食事の関係

子供の椅子の高さは、子供が快適に食事をするために重要な要素です。適切な椅子の高さを選ぶことで、子供は正しい姿勢を保ちながら食事を楽しめます。子供の椅子の高さは、子供の足が地面や足掛けにしっかりとつく高さに調整しなければなりません。

子供が足をぶらぶらさせずに食事をすることで、適切な姿勢を維持しやすくなり、背骨や筋肉に負担をかけずに済みます。さらに、正しい姿勢で食事をすることでしっかりと噛めるため、子供の顎や歯の成長にも良い影響をもたらすでしょう。

さまざまな年齢のお子さんが食事をしやすいよう、座面の高さを調整できる椅子を用意してください。

飲食店のテーブルレイアウトのポイント

飲食店として成功するためには、テーブルのレイアウトプランニングや設計が重要です。適切なテーブルレイアウトは、お客様の快適性や作業効率の向上、そして雰囲気づくりに大きな影響を与えます。

ここからは、飲食店のテーブルレイアウトを考えるうえで気をつけるべきポイントをご紹介します。

テーブル席の配置と座る位置の考え方

テーブルの配置を考える際は、店内のスペースを最大限活用することが重要です。テーブルとテーブルの間隔の目安は400〜600mmです。テーブルの間隔を適切に調整しながら、快適に移動できるスペースを確保してください。

また、テーブルの形状もレイアウトを考えるうえでとても大切なポイントです。正方形や長方形などの四角形や丸型テーブルは、お客様同士が会話しやすいため、グループ利用に適しています。一方で、直線状に配置された長テーブルは、複数のグループが同じスペースを共有することから、カジュアルな雰囲気を演出するのに役立つでしょう。

さらに、お客様が座る席の位置も注意すべきポイントの一つです。窓際や景色のいいポイント、そしてキッチンに近い場所など、お客様が好む場所を中心に座席を用意してください。

ダイニングテーブルのレイアウト:4人掛けから6人掛けまで

4人掛けや6人掛けのテーブルを配置する際は、席同士の距離を広めに取ることが大切です。プライバシーを保ちつつも会話をしやすくします。

4人掛けから6人掛けのテーブルを選ぶ際は、四角形や長方形のタイプが最適です。食事をする際に顧客同士の対面を促進し、会話をしやすくします。テーブルの配置は、店内のスペースに合わせて検討し、柱や窓などの障害物に注意しながら配置することが重要です。

4人掛けから6人掛けのダイニングテーブルは、グループでの利用を想定していることから、テーブルの連結のしやすさについても検討してください。大人数のグループで予約が入る場合に備えて、十分な数の大型テーブルを用意しておくことも重要です。

カウンターテーブルとそのレイアウト

カウンターテーブルは、一人で食事をする客やカジュアルな雰囲気を求める客に人気のあるオプションです。カウンターテーブルには、大きく分けて「ローカウンター」「ミドルカウンター」「ハイカウンター」があります。

ローカウンターの席は座り心地がよく、長時間滞在されるお客様に好まれます。カウンターの高さは、一般的なテーブルの高さと同様700mm前後、椅子の高さが400mm前後と床に足がつくものを選んでください。

ミドルカウンターは、カウンターの高さが950mm、椅子の高さが650mm前後で、つま先がギリギリ床につく高さです。家庭のキッチンの流し台と同じくらいの高さと考えましょう。カジュアルさと洗練さを両立できる一方で、対応する椅子の種類が限定されてしまうというデメリットがあります。

ハイカウンターは、カウンターの高さが1050mm前後、椅子の高さが750mm前後で足が床につかないタイプのカウンターです。スタッフとお客様の目線の高さが同じになること、そして立ち飲みや立ち食いにも対応するというメリットがあります。回転率を求める飲食店におすすめのカウンターといえるでしょう。

まとめ

テーブルレイアウトは、飲食店を成功させるために重要な要素です。適切なテーブルレイアウトは、お客様の快適性はもちろん、従業員の作業効率の向上、そして店内の雰囲気づくりに大きな影響を与えます。ご紹介した内容を参考に、店内スペースを十分に活用したテーブルレイアウトを考えてみてはいかがでしょうか。

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