テーブル選びの際に失敗できないのがサイズの選択です。素材やデザインにこだわることももちろん大切ですが、設置したい場所に置けなくなってしまっては意味がありません。また、テーブルをただ置くだけでなく、快適に使うためのスペースの確保など、テーブルのサイズを選ぶ際は考慮すべきポイントがいくつかあります。ここでは、テーブルサイズの選び方を使用するシーンや人数ごとに解説しますので、ぜひ参考にしてください。
まずはテーブル(机)を置くスペースの確保
テーブルの大きさぴったりに置き場所を確保したところで、スムーズに使うことができません。テーブルを活用するためには、周囲に置く椅子や座る人、そしてテーブル周囲のことを検討することが必要です。ここでは、テーブルを置くスペースについて解説します。
テーブル(机)を置くスペースの測定
テーブルを置こうとしている場所があらかじめ決まっているのであれば、最初にそのスペースの広さを測定すると良いでしょう。用意できるスペースにおさまるサイズのテーブルを選べば間違いありません。もちろん、そのスペースの寸法ギリギリサイズのテーブルを選ぶのはNGです。テーブルのサイズだけではなく、快適に使うためには余裕を持たせる必要があります。その「余裕」部分のサイズの決め方は後述します。
スペースの寸法を決定
スペースの寸法を、メジャー等を使ってできるだけ正確に計測します。縦横それぞれの数字を計測して、メモを取っておきましょう。
適切なサイズのテーブル(机)を選ぶ
スペースに合わせて、テーブルのサイズを決定します。考慮すべきは、椅子を置いて座るスペースをテーブル周囲に確保すること。ベンチタイプの椅子であれば椅子を引かなくても着席できますが、1人用の椅子を並べる場合は椅子を引いて座ることも考慮しなければなりません。
目安は、座るためのスペースはテーブルの幅プラス50㎝程度。椅子を引いて座ることを考慮するなら、テーブルの幅に加えて、60㎝以上は確保しておきたいところです。
テーブルの周りの十分な空間を確保
テーブルの周囲にも、空間が必要です。必要なスペースは、人が椅子に座っている状態で、後ろを人が1人通れるだけの幅。椅子を置いて座るスペースを含めてテーブル幅プラス1mは最低限必要です。
ただし、テーブルの四方にそれだけのスペースを確保するのが難しいケースもあります。例えば、狭いスペースに2人が向かい合わせで座るテーブルを設置する場合、片側は椅子に座れるだけのスペースがあれば壁に面していても問題なく、反対側にスペースを確保すれば機能します。
よりコンパクトなスペースでテーブルを使いたい場合、ベンチタイプの椅子は壁にぴったりと接した状態でも座ることが可能です。ベンチタイプの椅子を壁に接した状態で使うなら、壁からテーブルまで最低でも50㎝は確保してください。その場合も、対面には人が通れるだけのスペースを作ることは必須です。
シーン別にテーブル(机)の寸法を検討
テーブルの寸法を考えるにあたり、ここでは食事をする際に最適な大きさを見ていきましょう。テーブルで1人が食事をするために必要なスペースは「幅60㎝×奥行40㎝」とされています。これに食事以外でテーブルを使う可能性や使用者の体格などを加味して、最適なテーブルサイズを検討してください。
1人用のテーブルの寸法
前述の通り、1人が食事をするスペースは幅60㎝×奥行40㎝が基本とされています。食事をするためのテーブルで、最低限のスペースで使いたい場合はこの基準ギリギリのものでも構いません。
ただし、テーブルに置きたい物があったり、食事だけではなく仕事などにもテーブルを使い可能性があったりする場合は、もう少し余裕が欲しいところです。幅70~80㎝、奥行60~80㎝くらいのものであれば、仕事や軽作業も楽にできるでしょう。
2人用のテーブルの寸法
先ほどの、1人分の食事スペースをあてはめると、2人が対面で食事するテーブルのサイズは幅60㎝×奥行80㎝が最低限です。食事以外にもテーブルを活用したいのであれば、幅80㎝×奥行80㎝の正方形テーブルがよく選ばれます。
もう少しスペースに余裕があるなら、幅が120㎝のテーブルであればゆったりと食事や仕事ができるほか、来客があった場合は4人用テーブルとしても活躍します。
4人以上の家族のテーブルの寸法
4人家族で、2人ずつが並んで座るスタイルの場合、幅120㎝×奥行80㎝が最低限のサイズ。しかし、横並びで食事をする際に幅が120㎝ですと窮屈さを感じる可能性もあります。4人全員がゆったりと食事を楽しめるサイズを選ぶのなら、幅が140~150㎝あるとベターです。
それ以上の人数でテーブルを使う場合は、3~4人で幅120㎝以上、5~6人で幅180㎝以上が目安となります。ゆったり使いたい場合や体格の良い人が座る場合、幅200㎝以上のテーブルを検討しても良いでしょう。
オフィスでのテーブルの寸法
1人用のオフィスデスクは、幅100㎝~120㎝が目安です。幅100㎝の場合は限られたスペースを活用するコンパクトなデスクのイメージで、使用者の体格やパソコンサイズによってはやや窮屈かもしれません。幅120㎝が最もスタンダードなサイズで、資料を広げながら作業をする際も余裕を持ってできます。
会議室用のテーブルは、最大何人が参加するのか想定してサイズを検討してください。4~6人の場合は長辺に2名が並び短辺に1名ずつ座る想定で幅150㎝~180㎝、6~8人の場合は長辺に3名が並び短辺に1名ずつ座る想定で幅180~210㎝、8~12人の場合は長辺に4人が並び短辺に2名ずつ座る想定で幅240㎝以上を目安にしましょう。
会議室テーブルの場合、オフィスデスクよりも1人が使うスペースを狭く想定しています。持ち込む資料が多くなる傾向にある場合は、そのことも考慮に入れて余裕のあるテーブル選びがおすすめです。
ビジュアルも考慮してテーブル(机)を決定
テーブルを予定されたスペースにおさめ、かつ快適に使うためにどれくらいの寸法が必要か解説しました。気に入ったテーブルがスペースに置けない、使ってみたら小さすぎたといった事態を避けるため、寸法は真っ先に検討すべき要素です。
ただし、せっかくテーブルを選ぶのですから、インテリアへのなじみ方などビジュアル面も考慮しておきましょう。
テーブルのビジュアルを考える
テーブルの見た目を左右する一番の要素は、素材です。木材や金属、プラスチックなどさまざまな素材があり、天板と脚それぞれで異なる素材を使うことも可能。素材によってはさまざまなカラーもあります。天板と脚の組み合わせで、重量のある存在感抜群のテーブルから明るい雰囲気のダイニングテーブルまで雰囲気を調整できるでしょう。テーブルを設置するスペースの、周囲のインテリアや壁紙の色、求める雰囲気や好みでテーブルを探してみてください。
実用的なニーズも忘れずに
デザインばかりに気を取られると、実用的な部分を忘れてしまいがちになるので注意しなければなりません。
例えば、複数人数で囲むダイニングテーブルの場合、テーブル脚が内側についているテーブルだと着席中に足が伸ばせず、長時間の使用には不向きになる可能性があります。この場合は、テーブルの四隅に脚がついているもののほうが良いでしょう。しかし、ベンチタイプの椅子を使いたい場合、逆に四隅の脚が邪魔になることもあります。
前述した、1人分の食事に必要なスペースと使用目的、想定される最大使用人数、椅子が先に用意されているなら相性を考慮してテーブルを選んでください。
適切なテーブルサイズの選び方まとめ
どんなに好みのテーブルがあったとしても、設置したい場所に入らなかったり、作業がやりにくかったりしては本末転倒です。用意したスペースに置けるテーブルのサイズはどれくらいまでなのか、自分が想定している使い方にはどんな大きさが向いているのかしっかり検討してください。先に設置スペースをしっかりと採寸し、目的と最大人数を定めたうえでテーブルを探すことをおすすめします。