大切にしている家具、その家具にいつの間にかカビが生えていたら、どうしたらよいでしょう。家具にカビが生えると見た目だけでなく、健康にも悪影響を与える可能性があります。この記事では、家具にカビが生える主な原因とその対策方法、さらにカビが生えやすい季節と、一度生えたカビの除去方法について詳しく解説します。家具を長持ちさせ、清潔な状態を保つための知識を身につけましょう。

家具にカビが生える原因

結露

家具にカビが生えてしまう原因はなんでしょうか。同じ部屋に置いてあってもカビが生える家具生えない家具があります。家具に使用されている素材や置いてある場所によっても発生状況は異なります。新品の家具でもアンティークの家具でもカビは生えます。なぜカビが生えてしまうのが原因を見ていきましょう。

湿度が高い

家具にカビが生える最も一般的な原因は高湿度です。湿気が多い日本では家具だけに限らずカビが発生しやすいです。湿度が高い環境はカビの成長に最適な条件です。湿度が55%以上になると、カビの胞子が活性化しやすくなり、家具の表面や隙間でカビが繁殖し始めます。特に閉じた空間や換気の悪い場所ではカビが繁殖しやすくなります。

また、湿気がこもりやすい日当たりが悪い部屋や、地面からの湿気の影響を受けやすい低層階の部屋などはやはり湿度が高くなりやすい傾向にあるので要注意です。また洗濯物を部屋干ししている場合も湿度は部屋にこもりやすくなります。適度に通気をする、また家具を密着させないなどの工夫が必要です。

気温が高い

高温もカビの成長を促進する要因の一つです。気温が高いと、カビの成長に適した環境が形成されます。特に夏季に気温が高くなると、家具の表面や内部の湿度が上昇し、カビが発生しやすくなります。特に、暖かく湿った状態はカビの繁殖に最適な条件を提供します。日本の夏や梅雨の時期は、気温と湿度が共に高くなるため、カビが生えやすい季節となります。

ゴミやホコリが多い

家具の上や周囲にホコリやゴミが溜まると、それらがカビの栄養源となります。埃だけでなく、虫の死骸や髪の毛やペットの毛なども要注意です。定期的に家具を清掃しないとカビの繁殖を助けてしまうことがあります。家具の隙間や裏側など、掃除が行き届かない部分にホコリが蓄積すると、カビの発生を促進することがあります。

カビが生えやすい季節は?

カビが生えやすい季節は、特に湿度が高く、温度が上昇する時期です。これは通常、梅雨から夏にかけての期間に当たります。日本の梅雨は特に湿度が高いため、カビが繁殖しやすくなり、家具や壁、床などにカビが生えるリスクが高まります。また、夏には気温の上昇も加わり、カビの成長に適した条件が整います。したがって、この時期は特にカビ予防に注意が必要です。

また、冬場であっても注意が必要です。冬場の気温が低い時期にできる結露も、カビの原因となります。家具の裏は湿気がたまりやすく、結露の影響も大きい場所です。

家具にカビが生えないようにする方法

テーブルの補修をする女性

カビが生えやすい時期や原因がわかったら、カビが生えないように予防しましょう。いくつかの対策を立てることでカビの繁殖を抑えることができます。壁と密着するように置かれている家具や家具同士がくっついて設置されている場合は、離して設置することで通気性がよくなり、湿度がこもるのを避けることができます。部屋自体も定期的に換気をし、湿気のこもりにくい部屋にしましょう。家具自体も定期的に清掃して埃や汚れは取り除いておくようにしましょう
それ以外にも家具自体に施せる対策があるので紹介します。

家具カビ防止の塗料を塗る

家具にカビが生えるのを防ぐためには、カビ防止の塗料を使用する方法が効果的です。家具の表面に適用することで、湿気やカビが原因で生じる損傷から家具を保護します。特に木製の家具に適しており、湿度が高い環境にある家具に使用することで、長期間にわたってその効果を発揮します。

カビ防止塗料は、透明または色付きのものが市場に出ており、家具の見た目を損なわずに保護することが可能です。塗料を適用する際は、家具の表面を清潔にし、塗装前に完全に乾燥させることが重要です。塗料の種類によっては、数年間カビの発生を防ぐことができるため、定期的なメンテナンスの一環として考慮する価値があります。

家具のカビ防止スプレーを使う

家具のカビ防止には、専用の防カビスプレーを使用する方法も効果的です。これらのスプレーは、家具の表面に直接スプレーすることでカビの発生を防ぎます。特に木製や布製の家具に適しており、湿気が多い環境でもカビのリスクを最小限に抑えることができます。

使用する際は、家具の表面が清潔で乾燥していることを確認した上で、製品の指示に従って均等にスプレーします。カビ防止スプレーは、通常の清掃ルーチンに組み込むことで、持続的な保護を提供し、家具を長持ちさせるのに役立ちます。また、定期的に再塗布することで、その効果を保つことが重要です。

家具のカビ防止シートを使う

家具のカビを防ぐためには、カビ防止シートの使用も有効です。このシートは特殊な素材で作られており、湿気を吸収しカビの成長を抑制する効果があります。特に引き出しやクローゼット内の棚に敷くことで、家具の内部環境を乾燥させ、カビの発生を防ぎます

カビ防止シートは、設置が簡単で、定期的に交換するだけで長期間にわたりその効果を保持することができます。市販されている多くのカビ防止シートには、さまざまなサイズや形状があり、家具の大きさや形に合わせてカットして使用することが可能です。使用する際は、シートが家具と密着するように適切に配置し、空気の流れを妨げないようにすることが重要です。

一度カビが生えた家具はどうすればいい?

家具にカビが生えていることがわかった場合、早めに対応が重要です。カビは健康に害を及ぼすことがありますし、家具を損傷させる可能性もあります。以下はカビが生えた家具の対処方法です。

エタノールで家具のカビを拭く

エタノールはカビの除去に効果的です。カビが生えた部分を薄めたエタノールで拭き取ることが推奨されます

まずは乾燥した硬めのブラシを使用して、カビを物理的に除去します。この作業は屋外で行うか、室内で行う場合は十分な換気を確保してください。カビをブラシでこすり取った後、70%以上のエタノールを含ませた布で拭き取ると効果的です。エタノールはカビの細胞を破壊し、さらなる成長を抑制します。

家具のカビ取り剤を使う

市販されているカビ取り剤を使用することで、より根深いカビも除去することができます。使用する際は製品の指示に従い、安全な手順で行ってください。深刻なカビの被害や、高価で価値のある家具の場合は、プロのクリーニングサービスや修復専門家に相談することをお勧めします。

木の家具はカビが生えやすい?

木の家具は独特の美しさとぬくもりがありますが、木材は湿気を吸収しやすい性質があるため、特に湿度管理に注意が必要です。木材の家具に限らずカビは発生する可能性があります。大切な家具をキレイな状態で守るためには適切な保護処理と環境管理が重要です。

エアコンの下の家具はカビが生えやすい?

エアコンの下に設置された家具はカビが生えやすいとされています。これは、エアコンからの冷気が直接家具に当たり、その表面で結露が発生しやすいためです。結露は湿気を帯びており、カビの成長に必要な水分を提供します。特にエアコンが長時間稼働している場合や、高湿度の日には、家具の表面に結露が発生しやすくなります。結露は窓にできるイメージがありますが、家具の裏にも発生しやすいです。冷暖房を適切に使用して温度管理をすることでもカビは軽減できます。

家具に生えた緑のカビの取り方は?

緑カビは家具に生えるカビの一種で、特に有害です。除去するには、まず家具を乾燥させ、カビ取り剤や希釈した漂白剤を使用して慎重に掃除することが推奨されます。
カビ取り作業の前には健康への影響を最小限に抑えるために、手袋やマスクを着用してから作業をしてください。

まとめ

家具にカビが生えるのは、主に高湿度、高温、清掃不足などが原因です。特に湿度が高い季節には注意が必要で、予防としてカビ防止スプレーやシートの使用が効果的です。既にカビが生えてしまった場合は、エタノールやカビ取り剤を用いて除去し、今後の対策を強化することが重要です。家具のカビ予防と対策を適切に行うことで、家具を長持ちさせ、快適な生活空間を維持することができます。