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病院は医療の場として、安全性や徹底的な衛生管理が求められます。また、心身に不調を抱えている患者さんに寄り添う思いやりのある空間づくりが大切です。この記事では、病院の内装デザインを考える上で大切なポイントをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

病院の内装デザインの基本的な考え方

病院の内装デザインは、来院を検討している患者さんにとって重要なポイントとなる可能性があります。インターネットで様々な情報を集めることができるこの時代では、魅力的な内装デザインは強い武器になりうるでしょう。もちろん医師の技量が非常に大事ですが、クチコミだけでは判断しにくい部分でもあります。一目でわかる魅力的な内装デザインはその病院の付加価値を高めることにおいても、印象の強い情報となるのです。
また、効率的で動きやすい院内のデザインはスタッフの働きやすさや従業員満足度にも関わってきます。

病院の内装デザインを考える上で意識したいポイントは以下の3つです。

● 患者の安心感を最優先に
● スタッフの動線と作業効率を考慮
● 清潔感がある衛生的な空間の実現

患者の安心感を最優先に

病院はその性質から暗い・痛そうといったネガティブなイメージを持たれてしまうことがあります。来院した患者さんがほっとできるような安心感のある空間をデザインすることが大切です。

患者さんが病院で安心できるデザイン要素の一例は、以下の通りです。

● 優しい色使いや木目調のデザイン
● 観葉植物を設置
● 曲線を帯びたデザイン
● プライバシーに配慮した構造
● 車椅子やベビーカー対応のバリアフリー

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スタッフの動線と作業効率を考慮

病院は医療機関という特殊な場ですので、安全に業務をこなせる場所としてのデザインが前提です。おしゃれさやトレンドを意識するのはいいことですが、安全性が損なわれては本末転倒です。スタッフが最短距離で動くことができるよう、実際の動きを確認しながらレイアウトや家具の配置を決めていきます。コンセントの位置や数にも注意してください。

清潔感がある衛生的な空間の実現

アダル ベンチ マゼラ

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病院は徹底した衛生管理が求められます。空間づくりにおいても衛生的な印象の与える工夫をとりいれると良いでしょう。白やパステルカラーなどの明るい色を広い面積に使うことで、清潔感のある空間と感じやすくなるでしょう。全面白一色だと少し落ち着かない空間になるので、色味のあるカラーを取り入れると程よくリラックスできる院内にすることができます。

掃除のしやすいデザインにすることも、清潔な院内を維持する上で欠かせないポイントです。空気の循環も大切ですので、換気も意識して設計するようにしてみてください。

診療科目や部屋ごとの内装のポイント

待合室

診療科目によって、必要とされるデザインには違いがあります。来院する患者さんの年齢や目的によってふさわしい内装デザインは変わるためです。
診療科目ごとの内装ポイントの例は、以下の通りです。

<内科>
● 高齢者が多いためバリアフリーを意識
● 回転率を上げるため、診察室を2つ設けるなどの工夫

<小児科>
● 子どもが楽しいと思えるような明るく可愛い空間
● 子どもの目線の低さを意識した設計
● ぶつかってもケガをしないよう角の尖ったデザインを避ける
● キッズスペースやおもちゃ・絵本を用意

<美容外科>
● プライバシーに配慮した待合室・診察室
● 高級感のあるデザイン

 受付・待合室のデザイン

待合室

受付は病院の顔となるスペースです。病院名やロゴの掲げ方、照明の当て方で大きく印象が変わります。明るく親しみやすい病院、ラグジュアリーでワンランク上の病院などコンセプトをデザインで表現してみてください。

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診察室のデザイン

診察室では患者さんの名前から病状まで多くの個人情報を取り扱いますので、プライバシーがしっかり確保できるデザインが必須です。会話内容が待合室に漏れたり、外から様子が垣間見えたりすることがないように設計しましょう。

スタッフルームやトイレのデザイン

スタッフルームは着替えや休憩に使用される部屋です。着替えと休憩は仕切るなどして別の空間として独立させる必要があります。院長室や待合室、診察室からは距離を開けることで、話している内容が聞こえてしまう、ゆっくり休めないといった問題を回避できるでしょう。

トイレはスペースが許すのであればユニバーサルデザインを採用するのがおすすめです。ユニバーサルデザインとは年齢や性別、文化など様々な個性や違いに関わらず、誰もが利用できるデザインのこと。呼び出しボタンがあり、ベビーシートなども備えられ、オストメイト対応設備もある多機能トイレであることなどがポイントです。

多機能トイレを設置するほどのスペースがない場合は、特に利用が見込まれる患者さんにどんな人が多いのか考え、手すりやおむつ替えスペースなど必要な設備を厳選して設置してください。

衛生面を考えると非接触で手洗いができるよう自動ディスペンサー使い捨てのペーパータオルを設置するとさらに良いでしょう。

病院の内装での最新トレンド

機能性も重視される病院の内装デザインですが、時代の流行りや最新技術を取り入れることでより洗練された内装デザインにすることができます。

例えば、以前の待合室は閉鎖的な空間であることが多かったのですが、現在は大きな窓を設置するなど採光を意識した開放的な待合室がトレンドです。間接照明を利用したり、木材を多く使ってあたたかみのある雰囲気にしたりする病院も増えています。

患者さんは複数の病院を比較検討して選ぶことが多いですので、今の流行を把握しておくことは病院経営を成功させるためにも重要です。トレンドを知った上で、どんな病院を目指すのか、コンセプトを明確にしていきましょう。

エコロジーとサステナビリティの取り入れ

エコロジーは本来色々な意味がありますが、ここでは環境保全、サステナビリティは持続可能性を指しています。サステナブルデザインを取り入れた建造物では、材料や原料に古材やリサイクル材を利用するケースが多いです。省エネルギーもエコな取り組みと言えるでしょう。

テクノロジーの活用

最新テクノロジーを活用すれば、スタッフと患者双方の負担を軽減することが可能です。例を挙げるとWEB予約やWEBの事前問診混雑状況や待ち時間のリアルタイム表示順番が近づくとスマホにメールで知らせる機能などがあります。

地域性や文化を反映したデザイン

アダル ラウンジチェア リュゼリトルウィング

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地域医療を担うクリニックなら、その地域の特徴を内装デザインに組み込むのも良いでしょう。「活気がある」「落ち着いている」などの地域性に合わせたデザインにすれば患者さんはより親しみやすくなります。特産品や地域にゆかりのあるものの色をメインカラーにしたり、ロゴデザインにしたりしてもいいかもしれません。

内装デザインでの安全性の確保

病院は患者さんの命を救う場所です。万一の事態になったときへの対策や、患者さんの院内での安全を守れるデザインでなければなりません。

防火・耐震対策

火災や地震が起きたときの避難経路はしっかりと確保しておきましょう。1つの出入り口が塞がると身動きが取れなくなってしまうような構造は避け、出火や倒壊のパターンをいくつか想定しておくと安全性が高まります。

地震で倒れたり落ちたりするものはないか、しっかりと固定できるかどうかをデザインの際に確認してください。

アクセスバリアフリーの実現

車椅子やベビーカー、足の不自由な人などが来院時に困らないか、それぞれの視点でよくチェックしてみましょう。進行を妨げる段差をなくしたり、通路を広くするなど工夫できる点がいくつもあります。

感染症対策としての内装

発熱や感染している患者さんを分けられるよう、しっかりとゾーニングすることが必要です。
非接触でのアルコール消毒や手洗い密集を防ぐレイアウトパーテーション設置なども感染症対策のためにデザインできることの1つです。

【パーテーションにおすすめの商品】

まとめ

病院の内装デザインは多くの患者さんに来てもらうために大事なポイントです。デザインは見た目だけの問題にとどまらず、院内の快適さや業務の効率性にも作用します。安全性や衛生面など基本的なところは押さえながら、病院の特色や患者さんへの配慮もデザインに組み込むのが理想的です。患者さんがまた来たいと思える病院作りを目指しましょう。