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オフィスのあり方が大きく変わりつつある現代において、「フリーアドレスオフィス」を導入する企業が増えています。従来の固定席をなくし、社員がその日の気分や業務に応じて自由に席を選べるスタイルです。しかし席を固定しないことにはメリットだけでなくデメリットもあります。フリーアドレスオフィスについて詳しくご紹介します。

フリーアドレスオフィスとは

最近注目されているフリーアドレスオフィスは、スペースの有効活用だけでなく、業務の進行にも変化をもたらすオフィス形態です。

フリーアドレスオフィスとは?

フリーアドレスオフィスは固定の席を持たず、従業員がその日の業務に応じて自由に席を選べるオフィス環境です。働き方に柔軟性をもたらすこのシステムは、ペーパーレス化やクラウド化の進展により、さらに普及が進んでいます。新型コロナウイルスの影響でテレワークが普及したことも、フリーアドレス導入の一因となっています 。

フリーアドレスオフィスの目的

フリーアドレスオフィスの主な目的は、スペースの有効活用とコミュニケーションの促進です。従業員が自由に席を選べることで、部署間の垣根を超えた交流が活発になり、創造的なアイデアが生まれやすくなります。また、オフィスの賃料削減や、テレワークを含めた柔軟な働き方の推進も重要な目的です。

フリーアドレスオフィス導入の事例

フリーアドレスオフィスを実際に導入した企業の事例を紹介します。

モランボン株式会社

モランボン株式会社は、企画・営業・開発部門間のコミュニケーションを促進する目的でフリーアドレスオフィスを導入しました。この新しい働き方へのシフトは、社員同士の交流を促し、部門横断的なアイデア共有を実現しました。

カルビー株式会社

カルビー株式会社は、ペーパーレス化と社員の働きやすさ向上を目的として、2009年にフリーアドレスオフィスを導入しました。個人の業務スペースの縮小や会議室の壁の取り払い、社内連絡のスマートフォン化などの施策を導入し、業務効率の向上とコミュニケーションの活性化を実現しました 。

フリーアドレスオフィスのメリット

フリーアドレス オフィス

フリーアドレスオフィス導入のメリットは、主に従業員や部署間でのコミュニケーションの活性化や、従業員の自己管理向上があります。

組織内でコミュニケーションが活発になる

フリーアドレスオフィスの導入により、従業員間でのコミュニケーションの活性化が図れます。異なる部署の人と日常的に交流する機会が増えるため、新たなアイデアや情報の共有が促進されるでしょう。この環境は、偶発的な出会いを生むことで、問題解決やプロジェクト創出も期待できます。

業務効率や生産性が上がる

フリーアドレスオフィスでは、従業員が自分の業務に最適な場所を選べるため、作業効率の向上が期待できます。また、フレキシブルな働き方が可能になることで、従業員のモチベーション向上にもつながるでしょう。この結果として、全体の生産性が向上すると報告されています。

自律的な働き方が促進できる

フリーアドレスオフィスは、従業員が自主的に作業環境を選ぶものです。これにより、個々の従業員が自己管理能力を向上させ、より効果的に業務を遂行する能力が養われることが期待されます。また、新しい環境で働くことが刺激となり、創造性やイノベーションが促される可能性があります。

フリーアドレスオフィスのデメリット

フリーアドレスオフィス導入はメリットだけではありません。初期コスト、管理の複雑化や従業員負担の増加をもたらし、結果生産性や作業効率に悪影響を及ぼすことがあります。

初期コストがかかる

フリーアドレスオフィスの導入には、多額の初期投資が必要です。具体的には、オフィスのレイアウト変更、必要な備品の購入です。状況によってはクラウドシステムへの移行も必要になるでしょう。これらのコストは短期間での回収が困難であり、特に中小企業にとっては大きな負担となる可能性があります。

マネジメントが複雑になる

フリーアドレスオフィスでは従業員が自由に席を選ぶため、誰がどこにいるのかを把握することが難しくなります。これにより、部下の管理やチーム内のコミュニケーションが難しくなり、マネジメントの負担が増大します。部署間の連携が取りづらくなることもあり、組織全体の生産性に影響を与えることがあります。

従業員の負担が増える場合がある

フリーアドレスオフィスでは毎日異なる席で作業を行うため、個人の荷物や業務用の資料を常に自分で管理する必要があります。これにより、従業員にとって日常的なストレスとなることが多く、作業の効率が低下することがあります。また、プライバシーの確保が難しくなり、作業に集中しにくくなるという問題も報告されています。

フリーアドレスの種類

オフィス

フリーアドレスオフィスは、主に「完全フリーアドレス」と「グループアドレス」の2つの形態があります。これらの形態は、組織の目的と作業スタイルに応じて選ばれます。

完全フリーアドレス

完全フリーアドレスでは、従業員は部署や組織の区分を超えて、利用可能な席を自由に選ぶことができます。このシステムは、部署の垣根を超えてコミュニケーションを活性化し、スペースの効率化を図ることができるため、多様な部署が協力してプロジェクトを進める必要がある場合には特に有効です。しかし、同じ部署のメンバーが近くにいないことで、日々の連携が取りづらくなる場合があるというデメリットもあります。

グループアドレス

グループアドレスは、特定のチームや部署が効率的に連携しやすいように設計されたフリーアドレスの一形態です。グループアドレスでは、同じ部署やプロジェクトチームのメンバーが、特定のエリア内で席を選べるようにします。これにより、チーム内の連携とコミュニケーションがスムーズに行えるようになるため、チーム内の緊密な協力が求められる場合に特に有効です。グループアドレスは、フリーアドレスの柔軟性を部分的に取り入れつつ、部署内の結束を保ちたい企業に適しています。

フリーアドレスは事務職に向いている?

フリーアドレスオフィスは事務職には向いているとはいえません。事務職は日常的に社内からの依頼や相談を受けるため、毎日異なる場所にいるよりも固定席の方が、ほかの従業員からのアクセスが容易で、情報の伝達がスムーズに行われます。また、事務職は紙の文書を多く扱う業務や、機密資料を扱う機会が多いですが、フリーアドレスオフィスではセキュリティの確保が問題となることがあります

場所に固定されない自由な席選びが可能なフリーアドレスオフィスでは、在席率が低い職種や、外出が多い営業職、会議が頻繁な企画職などに適しています。企業がフリーアドレスオフィスを検討する際には、職種の特性を考慮し、それぞれのニーズに合ったオフィス環境を選択することが重要です。

フリーアドレスオフィスと固定席の違いは?

フリーアドレスオフィスでは従業員は固定された席を持たず、利用可能な席に自由に座ることで、部署やチームの境界を越えてコミュニケーションが促進され、新しいアイデアやプロジェクトの共有が容易になります。しかし、このシステムは従業員が毎日席を選ぶ必要があり、場所によってはコミュニケーションが取りづらくなる場合があります。

一方で固定席オフィスは、従業員が指定された個々のデスクで作業を行うため、個々の作業スペースのプライバシーが保たれ、必要な物資や文書が常に手元にあるため、管理がしやすくなります。従業員が毎日同じ場所で作業するため、長期間にわたるプロジェクトや集中を要する作業に適しています

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まとめ

フリーアドレスオフィスは、その柔軟性と効率性から多くの企業に採用されています。しかし、導入には初期投資や運用の複雑さといったデメリットも伴います。このオフィススタイルが適しているかどうかは、企業の文化や具体的な業務内容、従業員のニーズを総合的に考慮した上で判断することが求められます。