勉強やデスクワークで重要なのは、座っている椅子です。椅子なんか何でもいいと考えている人もいるでしょうが、椅子の座り心地が悪い、あるいは座り方が悪いと、体に負荷がかかり、勉強・デスクワークがはかどらないという弊害が生じかねません。そのため、使用する椅子は、しっかりとポイントを押さえて選択することが大切です。この記事では、用途別の椅子の選び方、座る際の正しい姿勢などについて、詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

仕事や勉強で疲れ知らず!座りやすい椅子の選び方とは?

長時間座り続けても、肩や腰に負荷のかからない椅子を選ぶためには、ポイントを押さえることが大切です。ここでは、座りやすい椅子の選び方についてご紹介します。

座り心地抜群の椅子を選ぶポイントは?

座り心地の良い椅子の定義とは、「普段、立っている状態と同じ状態」です。より細かくいうと骨盤・座骨を立った状態にしてくれるのが、座りやすい椅子といえるでしょう。

その状態が保てる椅子は、「腰の支えがある」「奥まで座れる」「お腹が自然に前に出る」などが挙げられます。また、座面高が高くて足が浮いてしまうと安定しないので、身長に合う椅子を選んでください。

座り方によって変わる椅子の特徴とは?

座り方の種類によって椅子の種類も異なります。座り方およびそれに適した椅子の種類を見ていきましょう。

・正座

正座は長時間座っていると足が痺れるため、両足に負荷のかからない専用の椅子を使うのがおすすめです。股で挟み込むようにして使用するため、お尻に重心がきて足に負荷がかかりません。

・胡座(あぐら)

あぐらは正座より足に負荷がかかりませんが、専用の椅子を使わないと痺れますので、ふかふかの背もたれ付きの座椅子が適しています。

・長坐位(ちょうざい)

両足を前に伸ばして放り出した状態の座り方である半坐位(はんざい)、あるいは体を45度に傾けた座り方である半坐位(はんざい)が好きな人の場合、長めの背もたれがある座椅子がおすすめです。

・端座位(たんざい)

座椅子でない足のある椅子に座る座り方・端座位(たんざい)の場合、先述した通り、ほどほどの奥行きがあり、自分の足の長さに適しているものが良いでしょう。

人間工学に基づいた座りやすい椅子の選び方とは?

人間工学に基づいた椅子は、どれもフィット感があり座りやすいですが、快適度・機能の充実度など、メーカーによって特徴があります。仕事・勉強・プライベートなど、使用用途によって選ぶことが大切です。

​​疲れずに長時間座れる!勉強に最適な座りやすい椅子の特徴

良い姿勢と悪い姿勢の比較

勉強で長時間机に向かっていると、同じ姿勢を長時間保っているため、肩・腰などに負荷がかかります。しかし、椅子は工夫次第で体に負担がかかりにくくすることも可能です。勉強に最適な椅子とはどのような特徴があるのか見ていきましょう。

身長や体型に合わせて選ぶ座面の高さとは?

自分の体型に適した座面は「身長×4分の1」という計算式でわかります。身長165cmの人にぴったりな座面の高さは、41.25cm前後。体重が平均体重より重い場合は、より頑丈な椅子が適しています。

クッションやメッシュ素材で快適な座り心地を実現する勉強椅子

長時間座っていると、肩や腰への負担だけでなく、お尻にも負荷がかかり痛みが生じて勉強がはかどりません。

そのため、お尻にかかる負荷を緩和するために、ふかふかのクッションやメッシュが装備された椅子、あるいは椅子とは別売りの椅子用クッションなどを用意するのがおすすめです。これにより自分の全体重がかかるお尻への重圧を拡散できます。

デスクワークにも使える機能性抜群のデザイナーズチェア

オフィスチェア

デザイナーズチェアとは、有名デザイナーが設計した椅子のことです。世界的なデザイナーによるスタイリッシュなデザインが注目されがちなデザイナーズチェアですが、機能面も充実しています。

ガス圧式の伸縮自在の各部位など、体にフィットして負担のかからないつくりが特徴。値段は高いですが、おしゃれにもこだわる人におすすめです。

オフィスワークに最適!オフィスチェアの特徴とおすすめの選び方

オフィスワーク用に特化したオフィスチェアは、どのような特徴があるのでしょうか。ここでは、オフィスチェアの特徴と選び方を解説します。

姿勢が良くなるオフィスチェアの選び方とは?

長時間デスクワークをしていると自然に猫背になってしまい、それが普段から定着すると背骨の歪みなどが生じます。それを防止するためには、背骨をS字に保つための背もたれの調節機能がついている椅子を購入することです。

また、体重の圧を分散するクッションのある椅子、高さが調節可能な椅子を選びましょう。この3つのポイントを押さえれば、良い姿勢をキープできます。

リクライニングやロッキングなどの機能

長時間同じ姿勢だと体に負担がかかるため、背筋を伸ばす運動が必要です。椅子に座ったままの状態で背筋を伸ばすためには、リクライニング・ロッキング機能が搭載された椅子を購入することをおすすめします。

特にロッキング機能は、椅子に座ったまま気軽に伸びができるため、定期的に伸びの運動をすれば、血行も促進されて、猫背・肩こりの防止になります。

オフィスで使える高級椅子のおすすめは?

オフィスで使える高級椅子でおすすめなのは、ハイバックチェア仕様の椅子です。ハイバックチェアは背もたれが通常の椅子より長めにつくられています。それにより背中・上半身全体をしっかりと支えてくれるため、体全体の負担を軽くしてくれるのが特徴です。

ハイバックチェアには、さらにワンランク上のエクストラハイバックチェアがあります。背もたれは背中全体を支えるだけでなく、首や頭を支えるヘッドパーツが搭載されているのが特徴です。上半身全体を包み込むようなデザインなので、ハイバック以上に体への負担を軽減してくれます。

大きい背もたれのため、周囲が視界に入りにくくなり、仕事に集中しやすいのもメリットです。

また、椅子を構成する素材にこだわるのもいいでしょう。快適な素材といえばクッションやメッシュですが、それより格段上のモールドウレタン素材もおすすめです。肌触り、負担の軽減だけでなく、耐久性もあるので長持ちします。

座っているときの良い姿勢の保ち方

椅子にこだわることもいいですが、普段から自発的に姿勢を崩さないように心がけることも大切です。椅子に座っているときに良い姿勢を保つにはどうすればいいのか解説します。

椅子に正しい姿勢で座るメリット

姿勢が悪くなると、血行不良・筋肉の萎縮などが起きて健康を害する・怪我をしやすくなるなどの恐れが否定できません。常に姿勢が良いと血行が良くなり、基礎代謝の向上、肩こり・首の痛みの軽減が実現して、健康的な生活を送れます。

また、普段から猫背が定着してしまうと、見た目も悪く良い印象を受けません。この点、姿勢が良いと、見た目が引き締まってかっこよく見えて、初対面の人に好印象を持たれるでしょう。

椅子で良い姿勢を保つには

長時間椅子に座っても姿勢を崩さない方法は、椅子の前だけに座らず深く腰掛けて骨盤を立てるイメージを持つことです。そのような座り方をするだけで背筋が伸びて、良い姿勢を保てます。

また、あごをひく、かかとをつけることも忘れてはいけません。あごをひけば自然と体全体も引き締まります。椅子の高さ・椅子と机の距離も自分の体にぴったりな位置にすることも大切です。

椅子の正しい調整方法

椅子は、購入したままの状態をそのまま使ってはいけません。人それぞれ身長・体重は異なるので、自分の体に適するように椅子を調整する必要があります。

調整しないで体のサイズに合っていない状態の椅子を使い続けると、体に負荷がかかって姿勢が悪くなり、肩こりや首のこりもひどくなります。

椅子の高さは、足の裏が床に自然につく程度がいいでしょう。高くて足が浮いてしまう、低くて膝関節が曲がりすぎてしまう状態は良くありません。

背もたれは、90度から少し後ろに傾いている程度が良いでしょう。そして骨盤が立つような姿勢に自然になれば問題ありません。

まとめ

勉強・仕事で使う椅子は何でも良いと考えている人もいるかもしれませんが、椅子が自分の体に合っていないと、健康を害する危険性があります。今回ご紹介した内容を参考にしていただき、自分にぴったりの椅子を使って、良い姿勢をキープしてみてはいかがでしょうか。

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