家族団らんで食事をする場のほか子どもが勉強机の代わりに使うなど、さまざまな使い方ができる家具が「ダイニングテーブル」です。高さによって使いやすさが異なるほか、家族構成やライフスタイルによっても最適な高さが異なるため、ダイニングテーブルを選ぶときに高さで悩む方も少なくありません。この記事では、ダイニングテーブルの高さの決め方についてご紹介します。ハイテーブルやローテーブルを選ぶポイントや椅子とテーブルの高さの関係などについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
ダイニングテーブル高さの基本知識
ダイニングテーブル高さの基本知識について、「一般的な高さの目安」と「高さによる使いやすさの違い」の2点について解説します。
一般的な高さの目安
ダイニングテーブルの高さは、70~72cmが一般的です。この高さは、日本人の平均的な身長に合わせた高さなため、非常に多くのダイニングテーブルで採用されています。
その他にも65cmや75cm、80cmなど、さまざまな高さのダイニングテーブルがあり、こちらは座椅子やベンチなどの椅子に合わせた高さです。
高さによる使いやすさの違い
ダイニングテーブルは、高さによって使いやすさが異なります。例えば、高さが80cmもあるダイニングテーブルはその高さに合う椅子に低身長の人が座った場合、床に足が届かなくて座りにくく、料理も取りにくいなど、とっても使いにくいダイニングテーブルです。
一般的なテーブル高さのダイニングテーブルでも、座高の低い幼稚園や小学校低学年の子供には高すぎて使いにくいかもしれません。身長や椅子の高さがダイニングテーブルにマッチしていると、食事がしやすいほか飲み物が取りやすいなど、使い勝手のいいテーブルになります。
家族構成別のダイニングテーブル高さ
続いて、家族構成別のダイニングテーブルの高さや天板サイズについて、見ていきましょう。ダイニングテーブルの天板サイズは、1人分に必要なスペース×人数で最適なサイズが導き出せます。
1人分に必要なスペースは、幅60cm×奥行40cmと言われています。このサイズを基準に家族構成に合ったダイニングテーブルのサイズを決定しましょう。ちなみに、高さは家族構成に関係なく一般的な高さである70cmの設定です。
3人家族向けのテーブルサイズ
3人家族向けのテーブルサイズは、幅100cm×奥行80cm×高さ70cmが一般的なサイズです。このサイズのダイニングテーブルで3人が座る場合、2人が並んで座る幅に余裕がないため、2人は対面で1人は奥行きの長さを利用してテーブルの端に座る形となります。
4人家族向けのテーブルサイズ
4人向家族向けのテーブルサイズは、幅120cm×奥行き80cmが一般的なサイズです。このサイズのダイニングテーブルに4人が座る場合、4人が対面になるように2人が横並びで座ります。料理の品数が多いときや調味料などもテーブルに置く場合は、狭く感じるサイズ感なので、ひと回り大きめのサイズを選ぶと安心です。
5人家族向けのテーブルサイズ
5人家族向けのテーブルサイズは、幅180cm×奥行80cmが一般的なサイズです。このサイズのダイニングテーブルに5人が座る場合は、横並びに3人残りの2人は対面する感じで座ります。
または、幅150cm×奥行80cmのダイニングテーブルのサイズでも快適に座れます。このサイズで家族5人が座る場合は、4人が対面になるように座って残りの一人は奥行きの長さを利用して端に座りましょう。
ライフスタイルに合わせた高さの選び方
続いて、ライフスタイルに合わせた高さの選び方について解説します。
スタンディングデスクとして使う場合
ダイニングテーブルをスタンディングデスクとしても使う場合は、高さ調節のできるタイプを選ぶのがおすすめです。スタンディングデスクの一般的な高さは日本人男性の平均身長に合わせた100cmですが、身長が低い方や女性の場合は100cmの高さでは合いませんので、高さは使う人に合わせて調節する必要があります。
高さ調節は手動式やストッパー式、電動式などがあり、使う人に合わせて高さを調節するなら、電動式が楽で簡単に調節ができます。
ハイテーブルを選ぶメリット
ダイニングテーブルの高さには、ハイテーブルな100cm以上のものあります。ハイテーブルを選ぶ主なメリットは、以下の通りです。
⚫️ テーブルの位置が高いため、食器を置くのが楽
⚫️ 立っている家族とも会話がしやすい
⚫️ 立った状態でも作業がしやすい
一方で、ハイテーブルに合わせた椅子の高さに座ると床に足がつかないため座りにくいなどのデメリットもあるため、メリットとデメリットもしっかり比較しながら自分に合った高さのダイニングテーブルを選びましょう。
ローテーブルを選ぶポイント
ローテーブルの高さは、40cm前後が一般的です。ソファに座って使うことが多いですが、座椅子や座布団に座って食事や勉強をするのにも丁度いい高さなのがローテーブル。ローテーブルを選ぶ主なメリットは、以下の通りです。
⚫️ 床に座って食事ができるため、くつろぎながら食べられる
⚫️ 椅子を必要としないため、リビングを広く使える
⚫️ 高さがないため、部屋の見通しがよく圧迫感がない
メリットがある一方で、デメリットもあります。テーブルの高さが低いので食器の上げ下げが面倒なほかに、座ったり立ったりの動作もハイテーブルに比べると大変です。
ハイテーブルと同様に、ローテーブルを選ぶときはメリットとデメリットをしっかり把握して、自分に合ったものを選んでください。
ダイニングテーブルと椅子の高さのバランス
続いて、ダイニングテーブルと椅子の高さのバランスについて見ていきましょう。
一般的な椅子の高さとテーブル高さの関係
ダイニングテーブルの一般的な高さは70~72cmなので、椅子の高さもダイニングテーブルに合った高さにするのが一般的です。
ダイニングテーブルと椅子の丁度いいバランスは、天板と座面の間が30cm空いているといいと言われています。天板と座面の高さの差を「差尺」といい、使う人に合った差尺は計算式で導き出すことが可能です。計算方法については後ほど解説しますが、差尺が合わないとテーブルと椅子とのバランスが良くないため、座り心地が悪くなります。
ソファやベンチを使う場合の注意点
ダイニングテーブルに合わせてソファやベンチを使うときは、以下の点に注意してください。
⚫️ ソファやベンチは椅子に比べて重量があるため、動かしにくい
⚫️ 椅子に比べてソファやベンチは置くのに広いスペースが必要になる
⚫️ 広いスペースが必要なため、模様替えがしにくい
⚫️ テーブルとソファやベンチの間が狭いため、通るのが面倒
⚫️ ベンチは背もたれがないので長時間座るのには不向き
ダイニングテーブルに合ったソファやベンチの購入を検討している方は、上記の注意事項をもう一度チェックしてみましょう。特に、動かしにくい点やスペースの問題は購入してから気づくと後悔する可能性もあるので、しっかりサイズや重量をチェックしてください。
高さの計算方法と組み合わせのポイント
一般的な椅子の高さとテーブルの高さの関係の項目で「差尺」について触れましたが、実は背が高い人と子どもなど背が低い人とでは、適切な差尺は異なります。ダイニングテーブルを使う人に合った差尺は計算方法があるので、簡単に導き出すことが可能です。
今回は下記の計算方法で計算します。
⚫️ 差尺の計算方法:座高÷3-2
座高の計算方法は、身長×0.55=座高です。
例えば、身長160cmの人の座高は160×0.55=88cmで、差尺は88÷3-2=27cmです。差尺が27cm空く椅子の高さとダイニングテーブルの高さのものを選ぶと160㎝の身長の方にとって最適なバランスの高さとなります。
しかしダイニングテーブルを使う家族の身長はそれぞれ異なるため、身長の高い人の差尺に合った椅子との組み合わせにするのが最適な高さを選ぶときのポイントとなるでしょう。子どもや背が低い方は椅子の上に座布団やクッションを置いて高さ調節が可能になるからです。
まとめ
ダイニングテーブルの高さの決め方について解説しましたが、最後に選び方などを確認しておきましょう。
高さによって変わる快適なダイニングライフ
ダイニングテーブルの高さは70~72cmが一般的ですが、100cm以上の高さがあるハイテーブルや40cm程度の高さのローテ―ブルもあります。
スタンディングデスクにもなるハイテーブルは、立ち作業や食器を置くのが楽なのがメリットです。ローテーブルはくつろぎながら食事ができるほか、椅子のスペースが要らないのでリビングを広く使える点がメリット。一般的な高さのダイニングテーブルは、長時間座っても疲れにくく座りやすいなどのメリットがあります。
高さによって快適さは異なるので、自分が快適と思える高さのダイニングテーブルを選んでください。
自分のライフスタイルに合った選び方を
リモートワークなどパソコンで仕事をする方は、腰や背中に負担がかかりにくいスタンディングデスクにもなるダイニングテーブルを選ぶのがおすすめです。圧迫感のないすっきりしたリビングを求めるなら、高さの低いローテーブルを選んでください。ライフスタイルに合ったダイニングテーブルを選ぶと使い心地がよく、お気に入りのスペースになります。ぜひ、自分のライフスタイルを思い浮かべながら最適なダイニングテーブルを選んでみてはいかがでしょうか。
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