椅子やソファを探していると、頻繁に目にするのが「スツール」と「オットマン」というワードです。画像で見ると、スツールとオットマンは似たような形状のものが多いように見えますが、それぞれどのような役割があるのでしょうか。ここでは、スツールとオットマンの違いを解説。また、スツールにはさまざまな種類がありますので、選び方や具体的な活用方法についてもご紹介します。

スツールとは?オットマンとの違いについて

スツールとオットマンは形がよく似ています。どちらも脚が低めの四角い椅子のような形状で、実際あまり違いを意識せずに使われるケースも少なくありません。もちろん、インテリアに合うものや便利なものを、もともとの役割にこだわらず工夫して活用するのは素敵なことです。ただし、厳密にはスツールとオットマンにはもともと役割の違いがありますので、基本を知って応用すると良いでしょう。まずは、スツールとオットマンそれぞれの本来の意味を解説します。

スツールとは?

木製スツール

スツールは英語の「stool」から来ており、「背もたれが付いていない1人用の椅子」という意味です。この意味からわかるように、スツールは主に背もたれが付いていない椅子を指します。ただし、スツールにも種類があり、背の高いものや内側が収納になっているものなどがあるのです。スツールの種類については後述します。
スツールと同じく腰掛ける家具という意味の英語に「chair」(チェア)があり、こちらの方が親しみがあるかもしれません。チェアの定義は背もたれが付いており、スツールと比較して座り心地が良い椅子です。日本語ではどちらも「椅子」という表現になるので、チェアやオットマンなどその他家具との違いが曖昧になったものと考えられています。

オットマンとの違いは?

オットマンは、スツールと同じように背もたれがない家具です。スツールと同じような感覚で腰掛けるのにちょうどいいので、椅子として使っている人も多いかもしれませんが、本来は「足置き」です
オットマンは、単品で購入することもありますがソファやオフィスチェアとセットになっていることが多く、足を伸ばしてくつろぐ際に使われます。

スツールには様々な種類がある

スツールは背もたれのない椅子で、足置きであるオットマンと間違えることがあるように脚が低いものが基本です。ただし、英語の「stool」には「バーカウンターの椅子」という意味も含むように、スツールにはいくつかの種類があります。ここでは、代表的なスツールの種類を見ていきましょう。

折りたたみタイプ

脚部分を折りたたみ、コンパクトな形状にできるスツールです。来客があった時にだけ補助椅子として出したり、アウトドアで活用されていたりします。

ハイスツール

脚が長い、高さのあるスツールです。背もたれはなく、スツールのコンパクト感はそのままに背が高くなったものです。高さのあるテーブルに合わせる際などに使われます。

ミニスツール

スツールの中でもコンパクトで、脚の低いものを指します。ちゃぶ台のような背の低い椅子に合わせたり、玄関先で靴を履くのに使われたりすることが多いです。

キッチンスツール

キッチンで、料理をする人の使用を想定したスツール。脚が高く、煮込み料理中などにちょっと腰掛けて休むのに最適です。キッチン内で邪魔にならないよう、3本脚にするなどよりコンパクトに置いておける工夫が施されたものも少なくありません。

スタッキングスツール

縦に積み重ねることができるスツールです。来客が多い時、椅子として出すような用途が想定されます。狭いスペースに複数のスツールを置いておくことができるのがメリットです。

バースツール

英語の「stool」が持つ意味のひとつ、バーカウンターの椅子がまさにこのタイプであり、脚が長いのが特徴。限られたカウンタースペースを有効活用するため、細長くコンパクトなつくりのものが少なくありません。

背もたれがあるスツール

本来、スツールは背もたれのない椅子という意味ですが、中には背もたれ付きのものもあります。背もたれ付きスツールは、形状はそのままにリクライニング機能のない背もたれが付いたシンプルなものがほとんど。バースツールに、腰の滑り止め程度の小さな背もたれが付いたものもあります。

ソファスツール

ソファのような材質や座り心地のスツール。2人がけ以上のソファに付属していることもあります。ソファに付属しているスツールは、間取りや使用者の好みに合わせて好きな場所に配置。ソファを好みの方向に広くしたり、足置きとして使ったりできます。

スツールの選び方

他の椅子と異なる、スツールならではの特徴がいくつかあります。特徴を理解すれば、今のインテリアに不足しているものを補ったり、玄関周りなどの利便性をアップさせたりできるでしょう。ここでは、スツールの選び方をご紹介します。

サイズ

スツールは、基本背もたれや肘掛けが付いていないことからもわかるように、コンパクトさが特徴です。その中でも脚の高さや座面の大きさが選べますので、用途に合わせましょう。
もともと長時間座り続けることは想定されていませんが、臨時の来客用椅子などある程度座ることを想定するなら、座面の広さに注意してください。座面の幅が50㎝以上あれば、多くの人が快適に座れます。
手持ちのソファやベッドと一緒に使いたい場合は、ソファやベッドの高さと合わせなければなりません。また、バーカウンターで使うのであれば、カウンターの天板から25~30㎝低いものが最適です。

素材

スツールの素材は多彩なので、インテリアや座り心地など、何を重視するかで方針を決めると良いでしょう。一例としてレザーや合皮、プラスチックなど、水をはじいて管理がしやすいものが選ばれることが少なくありません。
屋外への設置であれば、木製のスツールが人気。木製の折りたたみスツールは、持ち運びと管理がしやすく見た目も良いので、屋外でのイベントなどの際に好んで用いられます。

安定性

脚付きのスツールは、3本脚と4本脚のものがあります。3本脚スツールはコンパクトに片付けられるなどのメリットがありますが、安定性を重視するなら4本脚がおすすめ。また、一部のソファスツールなどに見られる脚なしのタイプは、どっしりと置くことができるので安定性バツグンです。

デザイン

カラーや高さ、形など、インテリアに合わせてデザインが選べることもスツールの特徴。形状は四角だけではなく丸のものもあり、中には動物を模したものやキノコ型など個性の強いものも見られます。付近に配置されるソファや観葉植物、その他インテリアや壁紙のカラーも含めて選ぶと良いでしょう。

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スツールを使ったインテリアのアイデアや、活用方法

スツールと木

スツールをインテリアに取り入れることで、ちょっと不足していた要素をプラスできます。大物家具ではなく、コンパクトだからこその活用方法があるのでぜひ知っておきましょう。ここでは、スツールをインテリアに取り入れることで得られるメリットを解説するとともに、いくつかのシーンでスツールを取り入れる具体的なアイデアをご提案します。

スツールをインテリアに取り入れるメリット

スツールはコンパクトで、インテリアに取り入れやすい家具です。その理由に、広い用途と片付けやすさが挙げられます。
スツールは、座るだけではなくさまざまな使い方ができます。例えば、木製でフラットなスツールなら、植物などを置く台としてもかわいく使うことができるでしょう。安定したミニスツールは、子どもの踏み台としても活躍。ソファとの高さが合えば、オットマン代わりの足置きにもなります。

キッチンにスツールを取り入れるアイデア

背が高くてスリムなキッチンスツールを、料理中の休憩用に置くのが基本的なキッチンでの活用法ですが、それ以外にも便利な使い方があります。例えば、踏み台にもなるスツールなら、休憩用の椅子と、高い場所にあるものを取る際の脚立、両方の役割を果たします。

リビングでスツールを使って色と質感をプラスする方法

リビングでスツールを活用するなら、ソファやテーブルなど大きな家具に合わせて活用方法を考えるのがおすすめです。リビングが落ち着いたカラーで統一されているなら、あえて明るいカラーのスツールを差し色として配置するテクニックもあります。スツールと同色の植物やクッションも配置すれば、パッと明るい差し色ながらも浮かずになじませることができるでしょう。
ソファとは異なる素材を使うのも、おもしろいインテリアになります。木製のスツールなら、室内にボタニカル系の素材を配置できるとともに、サイドテーブルとしても活用することが可能です。

ベッドルームとバスルームでのスツールのクリエイティブな使用法

ベッドルームやバスルームも、スツールが活きるスペースです。ベッドルームなら、ベッドと高さを合わせてサイドテーブルにしてはいかがでしょうか。また、サイドテーブル用スツールよりも低いミニスツールを並べて、就寝前の読書スペースにするのもおしゃれです
バスルームは、湯上がりのちょっとした休憩や髪の毛をドライする最中の椅子としてスツールを置くと良いでしょう。物が多くてゴチャつきがちなバスルームには、内側が収納になっているスツールも便利です。

まとめ

スツールは、背もたれのない椅子のことを指します。素材やカラー、形状が幅広く選べることからインテリアを構築する際に切り離せないアイテムです。工夫次第で、椅子以外の活用方法も多々あります。コンパクトだからこそちょっとしたスペースが活かせるスツールで、インテリアを足したり利便性をアップさせたりして楽しんでみてはいかがでしょうか。

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