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水回りでの使用が多いキッチンや浴室、屋外のウッドデッキなどにおいて、水に強い木材の選定は非常に重要です。木材は自然素材であるため、水分による膨張や収縮、腐朽などの影響を受けやすいです。しかし、中には水に強い特性を持った木材も存在します。ここでは、水に強い木材の特徴とその用途について紹介します。

水に強い木材

キッチンや浴室、ウッドデッキなど、水回りでの使用が多い場所には、水に強い木材の選定が重要です。さまざまな木材がその特性を持ち、用途に応じて活用されています。

檜(ヒノキ)

檜(ヒノキ)は、日本の伝統的な建築材料として広く利用されており、その特有の香りは多くの人々に愛されています。檜に含まれる成分には木材腐朽菌を抑制する効果があり、防腐性と耐水性に優れているため、湿気の多い日本の気候に適しています。お風呂の浴槽や床材をはじめ、家具や建築の内装材としても選ばれています。檜は耐久性が高く、適切な手入れをすれば何十年もの長期間にわたってその美しさと機能を保つことができるため、日本の家屋や公共の建築物において重宝されてきた木材です。

杉(スギ)

杉は、日本の木材の中でも特に生産量が多い木の一つです。耐水性に優れ、軽量で加工しやすいため、建築材や家具材として広く使用されています。家屋の柱や梁、さらには家具や内装材としても選ばれることが多く、その加工のしやすさから多くの工芸品にも用いられています。杉は成長が速く、比較的短期間で収穫が可能なため、持続可能な森林経営にも適しており、環境に優しい選択肢としても注目されています。杉は日本の伝統的な建築に欠かせない素材であり、現代でもその価値が高く評価されています。

チーク

チークは、耐久性と美しさで知られる木材です。天然の油分を多く含むため、水や腐朽に対する抵抗力が非常に高く、船舶の甲板材や高級家具に広く使われています。また、チークは虫害にも強く、長期間にわたってその美しさを保つため、ウッドデッキやガーデンファニチャーなど、屋外での使用に適しています。またその木目は独特で、時間とともに色が深まり経年変化を楽しむことができるのも、チークの魅力です。チークは世界中で高く評価されており、三大銘木に数えられています。

赤松(アカマツ)

赤松は、その名の通り赤みがかった木肌が特徴的な木材です。耐久性と加工のしやすさから、日本全国で広く利用されており、その用途は多岐にわたります。また、赤松はその樹脂によって防腐剤が浸透しやすく、耐水性を高めることができるため、屋外建築材や家具材として使用されています。比較的安価で入手しやすく、DIYでも人気があります。

ナラ

ナラは、堅くて重厚感のある木材で、家具や床材によく使われます。特にナラの中でもホワイトオークは、水に浸しても膨張しにくい性質を持っているため、船舶の建造材やワイン樽としても利用されています。ナラは耐久性が高いため、長期間にわたって美しさを保つことができます。

セランガンバツ

セランガンバツは、東南アジア産の硬木で、主にインドネシアやマレーシアに生育しています。非常に耐久性が高いことで知られていて、水や虫害に強いため、屋外のデッキやフェンス、ガーデンファニチャーなどに適しています。また、美しい木目と色合いも魅力の一つです。美しい黄褐色の木目があり、時間が経過すると銀灰色に変化していくため、見た目の変化も楽しめます。ただし、ピンホールやささくれが出やすいという特性もあるため、素足での使用には向いていません。

ウリン

ウリンは、インドネシアやマレーシアなどの熱帯地域に生育する硬木です。水に非常に強く、腐りにくいため、橋や桟橋、ウッドデッキなどの屋外構造物に使用されます。また、耐久性が高く、メンテナンスが少なくて済むため、長期的なコストパフォーマンスに優れています。

栗(クリ)

栗は、独特の風合いと温かみのある色合いで、内装材や家具材として人気があります。耐水性に優れており、湿気の多い場所でも使用することができます。また、栗の木材は比較的軽量で加工しやすいため、DIYや手作り家具にも適しています。

水に強い木材の特徴

木材

水に強い木材は、その名の通り、水分や湿気によるダメージに対して高い耐性を持っています。この特性は、木材を湿気の多い環境や屋外で使用する際に非常に重要で、その用途を広げる要因となっています。

木材腐朽菌への耐性がある

水に強い木材は、一般的に木材腐朽菌に対する耐性があります。木材腐朽菌は、湿った環境で木材を分解し腐朽させる微生物です。檜やチークなどの木材には、これらの菌の成長を抑制する天然の化学物質が含まれていて、湿気の多い環境でも長持ちします。

水分や湿度に耐えられる

水に強い木材は、水分や湿度の変化に強い性質を持っています。これは、木材内部の構造や化学成分が水分の吸収や放出を遅らせるためです。例えば、チークやセランガンバツは天然の油分が多く含まれており、水をはじきやすいため、水分の影響を受けにくいです。

乾湿の変化に耐えられる

水に強い木材は、乾燥と湿潤の繰り返しにも耐えることができます。これは、木材が膨張や収縮を起こす際に、内部の細胞構造が損傷しづらいためです。例えば、ナラや赤松は、乾湿の変化に強いため、屋外での使用に適しています。

水に強い木材の用途

ウッドデッキ 在宅ワーク

水に強い木材は日常生活のさまざまな場面で欠かせない存在となっています。

キッチン

キッチンは水や湿気が多い環境であるため、耐水性と耐久性が求められます。ヒノキは、耐腐朽性に優れ防虫効果もあるため、キッチンのカウンタートップや食器棚などに適しています。また、ヒノキ特有の香りにはリラックス効果があるとされ、キッチン空間を快適にします。また、チークは天然の油分を含んでいるため、水や湿気に強く、キッチンのテーブルやカウンターに最適です。美しさと耐久性を兼ね備えた作業スペースを作ることができます。

ウッドデッキ

ウッドデッキは屋外で使用されるため、水や湿気にさらされることが多い場所です。チークやセランガンバツなどの南洋材は、耐久性と耐候性に優れており、非常に固くて重いため、ウッドデッキの材料として人気があります。国産の木材では、檜や杉の赤身(芯材)もウッドデッキに適しています。これらの木材は、水や湿気に強く、長期間にわたって美観と機能性を保つことができます。

浴室

湿気や水しぶきが多い浴室もまた、水に強い木材を使用するのに適した場所です。特に檜は、日本の伝統的な風呂桶や床材として使用されています。檜や杉のような針葉樹は、耐腐朽性と防虫効果で知られており、浴室の壁材や天井材として人気があります。また、チークやセランガンバツのような熱帯産の広葉樹も高い耐水性を持つため、浴室用の木材として多く選ばれています。

まとめ

水に強い木材は、キッチン、浴室、ウッドデッキなどの水回りや屋外で重宝されます。特に檜、杉、チーク、赤松、ナラ、セランガンバツ、ウリン、栗などは耐水性や耐久性に優れています。これらの木材は木材腐朽菌に対する耐性があり、水分や湿度の変化にも強いため、長期間美しい状態を保つことができます。これらの特性から、キッチンのカウンタートップやまな板、屋外のウッドデッキ、浴室の床材など、さまざまな用途で活用されています。